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高齢出産レポ④ 産まれたのは呼吸が絶え絶えの紫色の息子でした。

あの日からもう2年。

丁度1年前、息子の1歳の誕生日辺りに出産レポを3回に渡ってお伝えしていました。

現在進行系で健やかに育っている、2歳になった息子。

2年前の今日。今の未来は、到底想像出来ませんでした。

子宮口全開から5時間以上、頭が触れる場所に…。

陣痛間隔が1分になって5時間。気絶しそうになりながら栄養補給をしたり、お産を促す様に姿勢を変えながら、ひたすらいきみ続けていましたが、依然お産は膠着していました。

「頭を触ってみましょう」と促され、股間に挟まっている温かく硬い頭を何度も撫でて声掛けをしました。

破水すれば、一気にお産が進む筈と励まされるも、頭を触れる様になって5時間経っているのに、破水が出来ない。

担当助産師が経験不足…?

アクティブバースで書いた通り担当助産師の熟練度でかなり難易度が変わると感じました。お世話になっておいてこういう事を言うのは失礼ですが、最初の5時間担当された方は非常に頼りない方(やたら不安げで自信のない対応)だったので、本当にやりにくかったです…。

マニュアルにある姿勢全てを試したがり、直ぐに姿勢を変えたがるので、落ち着けないし、頻繁に動かされるので体力の磨耗が激しくて辛かった。この姿勢を全部やらされました。

アクティブバースなのに、サポートの腕でそんなに違う?と思われるかもしれませんが、やりやすさや安心感が本当に違いました。長引いていたので、最終的に他の助産師に担当が変わったのですが、手馴れている方の指示や声掛けは本当に絶妙で分かりやすく、その方に変わってから一気にお産が進んだので…。

5時間以上経ち、担当が変わらなくても破水するタイミングだったのかもしれませんが…。やりやすさが全然違いました。

いよいよ破水。

ベテラン助産師に代わり、写真の様な体勢で上から足に全体重を掛けられ、いきみを何度かしたら生暖かい液体が溢れ出ました。

「破水したよ!」という声と同時に(その時には数人助産師が集まってきていた)ザワついたのを、何となく覚えてきます。

破水後はいきむ度に、頭が出たり引っ込んだりしましたが、何度目かのいきみの後ズルリと引きずり落ちる様な感覚があり、「おめでとうございます」と声を掛けられました。

産声をあげずに全身で呼吸をしている苦しげな息子。

「カンガルーケア 画像」の画像検索結果

私のお世話になった産院では、カンガルーケア(早期母子接触。出産後即授乳をし、胸の上で過ごさせる)を推奨しているのですが、生まれた筈なのになかなか胸に置かれない息子。バタバタと慌ただしい周囲。

ようやく「お子さん見ますか?」と声を掛けられ頷くと、紫色の身体をし、縮こまり全身で苦しそうに呼吸をしている息子を、ほんのひと時見せられました。

「産声を元気にあげる、真っ赤で小さな生き物」私が抱いていた新生児の想像と遥かに違う息子の状態に、呼吸が止まりそうになりました。

どうしてこんな…。上手く言葉が出てこず、質問を頭でまとめる前に「呼吸がうまく出来ていないから、必要な処置がある。落ち着いたら改めて…」と息子は何処かへ連れて行かれてしまいました。

そして私は暫く貧血で気を失いました。

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